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◇◆◇◆有閑倶楽部を妄想で語ろう13◇◆◇◆
- 677 :秋の手触り[36]:03/02/01 00:36
- 「頑張ってください! 応援します」
「ありがとう……僕みたいな若造が、グループトップの剣菱自動車の社長職を任されるなんて、
って厭な顔する人も多いけどね」
魅録の声援に嬉しそうに答えた後、ちょっと沈んだような声でそんなことを言う。
(……なるほど)
悠理が言うほど豊作は枯れ果てていなければ、凹んでいるわけでもない。しかし、それでもとき
には疲れきって妹に愚痴を漏らしにいくほどには、彼には敵が多いらしい。
だが、同情してる場合ではない。これを機に、もうちょっと内部事情を探らせてもらおう。
不謹慎にも、少し楽しくなっている自分を、魅録は自覚する。
「なんか、具体的に嫌がらせとか妨害とかされてるんすか?」
「目に見える形ではないよ――でも、そうだね。このプロジェクト発足当時から、いろいろと重要な
書類が紛失したり、他者から研究者が引き抜きされたり、いろいろあったよ」
それがライバル会社の仕業なのか、自社の人間なのかは判断できないけどね。
暗にそう仄めかす豊作。
うわぁ、陰険だなぁと魅録はうんざりする。どこの世界も、人の足を引っ張ってまで権力を掴みたい
人間はいるのだ。
そんな話をしているうちに、ふたりは開発棟に到着した。
つづく
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